Quantcast
Channel: Ask CORE

Windows 10 RS5/Windows Server 2019における共有フォルダを使用したリストアの問題について

$
0
0

こんにちは、Windows プラットフォーム サポートの大川です。
今回は Windows 10 RS5 と Windows Server 2019 における共有フォルダを使用したリストアの問題について
お伝えしたいと思います。

[問題の内容]
Windows 10 RS5 と Windows Server 2019のインストールメディアから Windows 回復環境を起動し、
“イメージでシステムを回復”の操作の中で、”ネットワーク上のシステム イメージを検索する”を
使用すると、”システムに接続されたデバイスが機能していません。 (0x8007001F) ” のエラーが
発生します。

[原因]
これは弊社の不具合になります。”ネットワーク上のシステム イメージを検索する”にて、
共有フォルダへの接続先IP アドレスを入力後、接続先への資格情報 (ユーザー名/パスワード)
を入力する画面を表示しようとしますが、この処理に問題があり、上記のエラーが発生します。

[対処方法]
本事象の対処策としては、以下の 2 点があります。

1. コマンドラインでリストアを行う
2. 修正プログラムが適用された Windows 回復環境のメディアを作成する

今回の事象は、資格情報を表示する処理に問題がありますので、コマンドラインで操作を行えば、
本事象は発生しません。GUI でのリストア操作が不要である場合には、
“1. コマンドラインベースでリストアを行う” の詳細を参照ください。

もし、GUI でのリストア操作でないといけない事情などがありましたら、
“2. 修正プログラムが適用された Windows 回復環境のメディアを作成する” をご参照ください。
ただし、メディアの作成には様々な準備が必要になりますので、コマンドラインベースの方が
対処のコストが少ないです。

以下に詳細を記載させていただきますので、状況に応じて対処いただければと思います。

===================================================================================
1. コマンドラインでリストアを行う
===================================================================================
コマンドラインでのリストアでは、wbadmin コマンドを使用します。

wbadmin コマンドでのリストア手順
———————————-
1. システム修復ディスクまたは OS インストール メディアから、回復環境を起動します。
2.[トラブルシューティング] – [コマンド プロンプト] を選択します。
3. 以下のコマンドを実行し、ネットワークの設定を行います。

wpeinit
netsh interface ipv4 set address “イーサネット” static IPアドレス サブネット
netsh interface ipv4 show address

4. 以下のコマンドを実行し、共有フォルダへのセッションを作成します。

net use
net use \\IPアドレス\共有フォルダ名

指定例)
net use \\192.168.0.1\share

5.以下のコマンドを実行し、リストアするバックアップデータのバージョン情報を確認します。

wbadmin get versions -backupTarget:\\IPアドレス\共有フォルダ名 -machine:マシン名

実行例)
wbadmin get versions -backupTarget:\\192.168.0.1\share -machine:TestMachine
:
バックアップ時間: 2019/02/15 15:06
バックアップ場所: ネットワーク共有 ラベル付き \\192.168.0.1\share
バージョン識別子: 02/15/2019-06:06
回復可能: ボリューム, ファイル, アプリケーション, ベア メタル回復, システム状態

6.以下のコマンドを実行し、リストアを実行します。

wbadmin start sysrecovery -version:バージョン識別子 -backuptarget:\\IPアドレス\共有フォルダ名 -machine: マシン名 -restoreAllVolumes

実行例)
wbadmin start sysrecovery -version:02/15/2019-06:06 -backuptarget:\\192.168.0.1\share -machine:TestMachine -restoreAllVolumes

7.[y] を入力し、リストアを続行します。
8.リストアが正常に完了したことを確認したら、exit を入力し、コマンド プロンプトを閉じます。
9. オプションの選択画面に戻りますので、[続行] をクリックし、OS を起動します。
データがリストアされていることをご確認ください。

===================================================================================
2. 修正プログラムが適用された Windows 回復環境のメディアを作成する
===================================================================================
GUI 操作でのリストアが必要な場合には、OS のインストールメディアとは別に、
修正プログラムが適用された Windows 回復環境のメディアを作成する必要があります。

今回の事象は回復環境イメージ内に保存されている資格情報に関連したモジュールの
不具合になりますが、上記のプログラムを OS に適用しても、回復環境イメージ内の
モジュールは更新されません。そのため、上記の修正プログラムを直接、回復環境
イメージに適用し、メディアを作成する必要があります。

この回復環境イメージの ISO ファイルを作成する手順を以下に記載させていただき
ますので、お手数ですが、ご実施いただければと思います。

なお、本事象に対する修正は以下の修正プログラムに含まれています。

文書番号 : 4476976
2019 年 1 月 23 日 — KB4476976 (OS ビルド 17763.292)
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4476976/windows-10-update-kb4476976

回復環境用の ISO ファイル作成手順
—————————————————————–
※手順の中で D:\work フォルダを使用しておりますが、任意の場所に
変更いただいても問題はございません。

1.以下のサイトから KB4476976 の更新プログラムをダウンロードします。

https://www.catalog.update.microsoft.com/Search.aspx?q=KB4476976

2. 以下のサイトから ADK と PE add-on をダウンロードします。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/get-started/adk-install

3. adksetup.exe をダブルクリックし、ADK をインストールします。
インストールする機能は “Deployment Toos” を選択ください。

4. adkwinpesetup.exe をダブルクリックし、PE add-on をインストールします。

5. 以下の作業フォルダを作成します。

md D:\work\iso
md D:\work\mount1
md D:\work\mount2

6. KB4476976 の更新プログラムを d:\work に配置します。

7. Windows Server 2019 のインストール メディアから以下のファイルを D:\work\iso にコピーします。

\sources\install.wim

8. [スタート] – [Windows Kits] – [展開およびイメージング ツール環境] を右クリックし、
管理者権限で起動します。

9. 以下のコマンドを実行し、インストールイメージをマウントします。

dism /Mount-Image /ImageFile:d:\work\iso\install.wim /Index:1 /MountDir:d:\work\mount1

10. 以下のコマンドを実行し、回復環境イメージをマウントします。

dism /Mount-Image /ImageFile:d:\work\mount1\Windows\System32\Recovery\winre.wim /Index:1 /MountDir:d:\work\mount2

11. 以下のコマンドを実行し、回復環境イメージに KB4476976 の更新プログラムを適用します。

dism /add-package /packagepath:d:\work\windows10.0-kb4476976-x64_a9c241844c041cb8dbcf28b5635eecb1a57e028a.msu /image:d:\work\mount2

12. 以下のコマンドを実行し、回復環境イメージに KB4476976 の更新プログラムが適用されたことを確認します。

dism /image:d:\work\mount2 /get-packages

※インストールが正常に完了している場合は、以下のように表示されます。

パッケージ ID : Package_for_RollupFix~31bf3856ad364e35~amd64~~17763.292.1.13
状態 : インストール済み
リリースの種類 : Update
インストール時刻 :

13. 以下のコマンドを実行し、回復環境イメージをクリーンアップします。

dism /cleanup-image /image:d:\work\mount2 /StartComponentCleanup /ResetBase

14. 以下のコマンドを実行し、回復環境イメージをアンマウントします。

dism /unmount-image /mountdir:d:\work\mount2 /Commit

15. 以下のコマンドを実行し、回復環境イメージをエクスポートします。

dism /Export-Image /SourceImageFile:d:\work\mount1\Windows\System32\Recovery\winre.wim /SourceIndex:1 /DestinationImageFile:d:\work\winre_updated.wim

16. 以下のコマンドを実行し、インストールイメージをアンマウントします。

dism /unmount-image /mountdir:d:\work\mount1 /Commit

17. 以下のコマンドを実行し、回復環境に必要なファイルをコピーします。

copype amd64 d:\work\resetmedia_amd64

18. 以下のコマンドを実行し、エクスポートしたイメージを回復環境のファイルに上書きします。

xcopy d:\work\winre_updated.wim d:\work\resetmedia_amd64\media\sources\boot.wim /h

19. 以下のコマンドを実行し、回復環境の ISO ファイルを作成します。

Makewinpemedia /iso d:\work\resetmedia_amd64 d:\work\RecoveryImage.iso

20. 以下のコマンドを実行し、作業フォルダを削除します。

takeown /f “D:\work\*” /r /a
icacls “D:\wor\*” /grant Administrator:F /t
rd /s /q D:\work\iso
rd /s /q D:\work\mount1
rd /s /q D:\work\mount2
rd /s /q D:\work\resetmedia_amd64

※上記で作成したメディアで操作すると、資格情報が以下のように表示されるようになります。

本ブログが少しでも皆様のお役に立てますと幸いです。


ユーザー プロファイル ディスク (UPD) を使用している環境で、ユーザーがログオフ状態である場合、タスク スケジューラで構成されているユーザープロファイル領域を利用するタスクが実行できない

$
0
0

Windows プラットフォーム サポートの平井です。

本記事では、ユーザー プロファイル ディスク (UPD) を使用している環境で、タスク スケジューラにて構成された非対話型タスクが実行できないシナリオについて解説します。

次の条件において、タスク スケジューラで構成されているタスクが正常に実行できません。

1. Remote Desktop Service にて UPD が構成されている
2. RD セッションホスト の タスク スケジューラー にて非対話型タスクが構成されている。(”ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行する” セキュリティ オプションが構成されたタスク)
3. タスクに、ユーザープロファイルの領域に対する操作が含まれている。
4. タスクの実行時、UPD に紐づくユーザーはログオフしている

上記の事象が発生する背景は次の通りです。

UPD がユーザープロファイルとしてマウントされる要件としては、対話型ログオンの一環として Winlogon.exe からユーザープロファイルディスクがマウントされる必要があります。

しかしながら、現行のタスク スケジューラにおける実装においては、ユーザーがログオフ中に実行される非対話型タスクの実行時は、タスク スケジューラからUPDをマウントするための Winlogon.exe との連携実装が存在しません。

このため、対象のユーザーがログオフの状態(UPD がアンマウントされている状態)では、対象のユーザープロファイル領域を利用するタスクについては正常に実行することはできません。

これは、現行の実装における制限事項です。UPDが構成された環境にてユーザープロファイル領域を利用するタスクを実行する場合は、対象のユーザーのログオン中にご実行いただくことをご検討ください。

尚、一般的な ローカル ユーザー プロファイル または、移動ユーザー プロファイル が使用されている環境の場合、非対話型タスクであっても タスク スケジューラ サービス からプロファイルのロードを行う動作があるため、非対話型ログオンであってもユーザーのプロファイル領域を使用するタスクを、正常に実行することが可能です。

フェールオーバー クラスター マネージャーから DHCP サーバーの管理を開くとエラーが発生する

$
0
0

こんにちは、Windows プラットフォーム サポートの鎌滝です。

今回は DHCP サーバーのクラスター環境において、フェールオーバー クラスター マネージャーから DHCP サーバーの管理がエラーにより開けない事象についてご紹介いたします。


事象


DHCP サーバーのクラスターを構成している環境では、以下のように DHCP サーバーの管理画面をフェールオーバー クラスター マネージャーから起動することができます。

しかしながら、日本語環境 (英語以外の環境) では以下のエラーが発生し、DHCP サーバーの管理画面を開くことができません。

無効な拡張名: CLUSTER_SNAPIN_EXTENSION_NAME は 'DHCPサービス' です。

対象 OS : Windows Server 2012 以降


原因


本事象は弊社製品の不具合であり、フェールオーバー クラスター マネージャーから DHCP サーバーの管理コンソールを開く際に渡される環境変数が誤って日本語に翻訳されたために発生しております。


回避策


以下の 2 つの回避策が確認できておりますので、これらの対処をご検討ください。

1. DHCP サーバーの所有者ノードでサーバーの管理ツールから “DHCP” を開く
2. OS 言語を英語にしてご利用いただく

 

なお、本事象は次期リリースの OS バージョンで修正を検討しております。

Windows 製品の更新プログラム (KB) のインストールの失敗 … よくある質問

$
0
0

こんにちは、Windows プラットフォームサポート Setup/Deployment チームの宮崎です。

”Windows 製品の更新プログラム (KB) のインストールの失敗 … ログ分析の進め方” で紹介しましたトラブルシューティングの進め方について、よくお寄せいただく質問とその回答を本記事で紹介いたします。

事象の発生や業務への支障を予防するにはどうすればいいか

本来、問題が発生しないことが最も望ましい形となりますが、以下のような要因で事象が発生することがあるため OS の仕組みだけで完全に予防することは技術的に困難となります。

  • 何等かの理由でプロセスや OS が不正に終了する
  • 弊社製品の利用方法として想定しない OS の内部パラメータの変更がされている(運用要件が優先され既定のサービスを強制的に無効化している等)
  • 何等かのサードパーティー製品のフィルタードライバー(OSの処理に介入するモジュール)の影響を受ける

更新プログラムのインストールの失敗は脆弱性の対応のため早急な解決が必要とされる一方で、トラブルシューティングは解決までに時間をかけて診断と対処のプロセスを繰り返していく必要があります。また、診断結果として現状復旧が不可能と判断されインプレースアップグレードや再構築が必要となることもございます。

運用方法自体を以下のように見直すことでこのような問題の発生頻度や影響を低減させることができます。

* 更新プログラムを定期的にインストールする(インストールの期間を空けない)

半年~1年に一度という長いスパンで更新プログラムを適用する運用計画は、脆弱性や機能を修正し問題を予防することが更新プログラムの目的であることを踏まえると、弊社の推奨いたしかねる運用方法となります。また、長期にわたって更新プログラムのインストール作業を行わないことで表面化しない問題が潜在する懸念があり、適用完了が早期に求められるタイミング(改元対応など)でトラブルが発生し適用計画がスムーズに進まない場合がございます。更新プログラムを定期的に適用いただくこと自体がヘルスチェックにつながりますので、ぜひご検討ください。

一方、業務の目的、更新プログラムの既知の問題、他のアプリケーションとの兼ね合いの観点からも適用計画の検討が必要です。各 OS の既知の問題は以下の URL に記載しておりますので、ぜひ活用にしてください。

* 業務機能を Azure に移管する

業務機能を OS から他のサービスに移管することで問題を発生させないようにすることが可能です。Microsoft では Windows の機能の一部は Azure にて同等以上の内容を提供しており、クラウドに業務機能を移管することで更新プログラムの管理以外の側面からも運用コストを低減できます。

– 参考情報

PaaS とは – サービスとしてのプラットフォーム

* マシンのインプレース アップグレード、再構築、再展開自体を業務フローに入れる

不整合(ファイルやレジストリ情報の欠損など)によるトラブルなどは発生台数が一部となるため、原因追及に進まずにインプレース アップグレード・再構築・再展開を進めることで迅速かつ確実に解決いただけます。

一度のログ採取で原因のすべてを洗い出すことはできるか

不整合が潜在的に複数ある場合、最初の不整合の箇所でインストールが失敗し処理が中断されてしまう場合があります。そのため、分析・対処・再適用の繰り返しが必要となる場合があります。

なお、”Windows 製品の更新プログラム (KB) のインストールの失敗 … 一般的な対処策” で紹介しました一般的な対処策 A (DISM /Restorehealth コマンド及びシステム更新準備ツール) や 対処策 B (SFC コマンド) では網羅的にシステムのヘルスチェックを行い同時に複数の不整合を検出できる場合がございます。このような一般的な対処策を実施せずにログ分析に進むことは、システム全体の状況を鑑みずに詳細調査に進む工程となります。紹介している対処策はいずれもリスクが低く、実施いただきやすいものとなっておりますので、初期対応としてご検討ください。

不整合(何等かの情報の欠落など)に至った根本原因を追究できるか

不整合(何等かの情報の欠落など)に至った根本原因をログから判断することは、残念ながら技術的にできません。これは調査に用いる Setup イベントログや CBS ログ等はあくまでも操作やコンポーネントへの処理の過程のみを記録しており、OS のすべての状態を逐次、記録していないためです。

ファイル・レジストリのアクセス処理を網羅的に監視する方法として Process Monitor や、ある特定のプロセスをステップ単位で記録する方法として Time Travel Debugging があります。しかし、これらはシステムへの負荷が大きく常時稼働が現実的でないツールとなります。また、根本原因の調査を行う場合には不整合自体が発生させる最小限の再現手順が必要となりますが、通常、不整合の発生タイミングや手順の特定自体が困難となります。一方、OS の標準機能である監査は負荷の低い機能となりますが、このような問題に対して一般的に採取できる情報が十分でなく不整合の特定を行うには不十分な調査手法となります。

不整合を完全に予防することは技術的に困難であり、トラブル発生時にトラブルシューティングできる運用体制を整えていただくことをお勧めいたします。

サードパーティー製品のアンインストールでの切り分けする理由について

よくお客様から質問いただく一つに「事象が発生しているマシンと発生していないマシンは、運用用途も動作しているソフトウェアも全く一緒だから、事象が発生しているマシンであえてソフトウェアのアンインストールなどの切り分けを行う必要がないのではないか」というお問合せをいただくことがございます。

事象が発生しているマシンと発生していないマシンで同様の作業・運用をしていても、マシンごとの細かな内部情報によって条件分岐の差異が生じ異なる処理が行われる場合がございます。例えば、あるモジュールにおいて特定の条件・一定の確率のみ発生する動作があり、端末ごとに動作が異なることはコンピューター・ソフトウェアという仕組み上、発生する可能性がございます。事象が発生していないマシンとの比較は切り分けを行う作業の優先順位付けとしては有用な情報とはなりますが、必ずしも事象が発生しているマシンの対処プランを限定しないことにご注意ください。

なお、フィルター ドライバーは主に以下のようなソフトウェアに含まれるモジュールとなります。

  • セキュリティ対策ソフト
  • バックアップソフト
  • 暗号化ソフト
  • 資産管理ソフト

更新プログラムが適用できない直接の原因としてサードパーティー製品が影響している場合(例えば、システム ファイルへのアクセスを意図せずブロックしている場合など)、最も確実な切り分けはアンインストール対応を通じてソフトウェアをマシンから完全に削除することとなります。運用上の理由から直接マシン上でアンインストールが行えない場合、以下が緩和策となります。

  1. Disk2Vhd を用いてイメージを仮想環境へ複製して仮想環境で作業を行う
  2. 物理マシンでは復元ポイント、仮想マシンではチェックポイントを活用し、アンインストール対応後の復元作業を容易にする
  3. サードパーティー製品のサービスを無効化する (モジュール自体を取り除いていないため十分な切り分けとならない場合がございます。)

– サービスの無効化の手順

  1. 管理者権限で “システム構成” (msconfig) を起動します。
  2. “システム構成” ウィンドウの [サービス] タブで、[Microsoft のサービスをすべて隠す] チェック ボックスをクリックしてオンにし、[すべて無効] をクリックします。
  3. [適用] – [OK] を押下します。再起動を求められるため、再起動を実施してください。
    ※ 設定を元に戻す場合は、”システム構成” (msconfig) を起動し、[システム構成] ダイアログ ボックスの [サービス] タブで [すべて有効] を押下し、[適用] – [OK] を押下し、システムの再起動を実施します。

本記事は以上となります。皆様の運用の一助となりましたら誠に幸いです。

本記事は Windows 製品の更新失敗時の進め方 より紹介しております。

本記事におきましては予告なく内容を変更させていただくことがあります。今後、情報のアップデートがあれば、本記事にて引き続き情報を提供いたします。

Windows 製品の更新失敗時の進め方

$
0
0

こんにちは、Windows プラットフォームサポート Setup/Deployment チームの宮崎です。

Windows 製品に対しては、日々、更新プログラムを提供しておりますが、ご利用環境によっては何等かのトラブルのため正しくインストールできずにエラーとなってしまうことがございます。本記事では、このようなエラーのお問合せに対して、弊社が各お客様に共通してご案内している情報を紹介します。

本記事でお伝えしたいこと

  • 弊社のサポート サービスにお問合せいただく前に問題が解決できる
  • 問題が解決できなくとも、初動で必要なアクションを実施することで迅速な対応に進める
  • 複雑な問題であった場合の今後のプランを検討できる

なぜ更新プログラムのインストールに失敗するのか

一般的な Windows 製品の利用方法では、Windows Update の機能を通じて更新プログラムのパッケージをダウンロードし、そのパッケージをインストールする処理をバックグラウンドで行っています。しかし、パッケージが正しくダウンロードできたとしても、以下のような理由でインストールが失敗するトラブルが生じます。

  • マシン上に何らかのデータ(ファイルやレジストリ)の不整合がある
  • セキュリティ向上を目的としたサードパーティー製品が含むフィルタードライバー (OS の処理に介入するモジュール)の動作影響を受ける
  • リソース枯渇などの一時的な問題が生じた場合
  • 本来、既定で有効となっている機能が意図的に変更されている

そのためサポート サービスでは以下のような対処を進めることを提案いたしております。

  1. 一般的な対処策の実施
  2. ログ分析による調査
  3. 実際の環境(もしくはイメージ複製された環境)への切り分け調査
  4. マシンの再構築(インプレースアップグレード、もしくは新規構築)

各記事のご紹介

本記事では 3 つの記事の URL を紹介します。それぞれの記事にてトラブルシューティングの初期段階での対応、分析調査の準備と進め方、進め方に関してのよくある質問をまとめました

一般的な対処策

この事象に至ったときに、まず実施いただく手順を紹介いたします。
https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2019/01/16/windows-msu-general-troubleshooting/

ログ分析の進め方

この事象に至ったときのログの分析方法の概略について紹介しています。
https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2019/01/22/windows-msu-log-analysis/

よくある質問

実際の運用の現場で本事象に直面したとき、また運用環境に与えるリスクを最大限低減する方法について紹介しています。
https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2019/03/04/windows-msu-faq/

本記事が皆様の運用の一助となりましたら誠に幸いです。

本記事におきましては予告なく内容を変更させていただくことがあります。今後、情報のアップデートがあれば、本ブログにて引き続き情報を提供いたします。

補足. 本記事では紹介していないこと

更新プログラム適用後のトラブル

本記事ではあくまでも適用完了までをゴールとしています。適用完了後の OS やアプリケーションのトラブルは、発生した事象の観点と事象ごとに応じた技術エリアのエンジニアからの調査が必要となります。

なお、既知の問題については、各更新プログラムごとに提供されたサポート技術情報 (KBxxxxxxx) の既知の問題 (Knonw issues) にて紹介しております。

https://support.microsoft.com/ja-jp/help/xxxxxxxx

更新プログラムのダウンロードに関連したトラブル

Windows Update を通じた更新プログラムの適用では、パッケージがダウンロードされるまでの段階とパッケージのダウンロードが完了した後にインストールを進める段階があります。「一般的な対処策」で紹介しておりますスタンドアロンインストーラーを実施することで、ダウンロードに関連したトラブルかどうかについて切り分けることができます。そのためダウンロードに関連したトラブルについては本記事にて紹介しておりませんので、別途、事象に応じて弊社の情報を確認ください。

スタンドアロンインストーラーでのインストールもエラーとなる場合には、OS 上に何等かのトラブルが生じているものと切り分けることができ、本記事を通じて対処の検討を進めることが可能です。

OS 以外の更新プログラムに関してのトラブルシューティング

OS 用の更新プログラム (*.msu) とそれ以外の更新プログラムについてはインストールの仕組みが異なるため、別の観点での調査が必要となります。(事象によって対処策が共通する場合がございます)

Disk2VHD UEFI ファームウェアのマシンのブート手順

$
0
0

本記事の最新版をフォーラムにて紹介しております。
記事の改訂が含まれる場合がございますので、フォーラムの情報を参照してください。
フォーラムへのリンク


こんにちは、Windows プラットフォームサポート Deployment/Setup チームの宮崎です。

弊社の技術サポートでお問合せいただくトラブルのうち、調査状況からは環境に大きな変更を伴うような切り分け(例えば、サードパーティー製品のアンインストール等)をお願いさせていただく場合がございますが、運用上の理由から切り分けが難しい場合がございます。このとき、弊社 Sysinternals 部門が開発した P2V 化ツールの
Disk2VHD を用いて採取できたイメージを仮想環境上で動作させることで、本番環境に影響なく切り分けが行えますので対応プランの一つとしてご提案しております。

本記事ではDisk2VHD を使用して第 2 世代用の VHDX ファイルとして採取したUEFI ファームウェアの物理マシンのイメージをHyper-V 上にマウントして動作させるまでの手順を紹介いたします。またご利用イメージによっては、そのまま OS の起動ができないことがございます。その場合に OS が起動できるようにシステム パーティションの初期化手順についてもあわせてご紹介いたします。

– 補足
本記事は検証目的として手順をご案内しているまでとなります。Disk2VHD による P2V 化対象のシステムは BIOS ファームウェアであり、UEFI ファームウェアのマシンには対応しておりません。

手順 A. 仮想マシンの作成とディスクのマウント

  1. Hyper-V マネージャーを起動します。
  2. 画面右ペインより、[新規] – [仮想マシン] をクリックします。
  3. “開始する前に” にて [次へ] をクリックします。
  4. “名前と場所の指定” にて任意の名前を設定いただき [次へ] をクリックします。
  5. “世代の指定” で [第 2 世代] をクリックして、[次へ] をクリックします。
  6. “メモリの割り当て” で任意の起動メモリ (例えば 4096 MB 等) を指定し、[次へ] をクリックします。
  7. “ネットワークの構成” で [接続しない] を選択し、[次へ] をクリックします。
  8. “仮想ハードディスクの接続” にて [既存の仮想ハードディスクを使用する] にチェックをし、[参照] ボタンをクリックしてください。作成した VHDX ファイルのパスを指定し、[次へ] をクリックします。
  9. “仮想マシンの新規作成ウィザードの完了” を確認いただき [完了] をクリックいただきます。

マウントまでの手順は以上です。

手順 B. 起動のためのシステム領域の初期化について

  1. Windows PE (WinPE) に関する URL を参照して、Windows PE の ISO イメージを事前に作成いただきます。
  2. Hyper-V 上にて VHDX を割り当てた仮想マシンのディスク ドライブに Windows PE の ISO イメージをマウントします。
    Hyper-V マネージャーの中央上部のマシンのリストにて作成されたマシンを右クリックし、[設定] をクリックします。
    “SCSI コントローラー” をクリックし、[DVD ドライブ] を選択し、[追加] をクリックします。
    DVD ドライブの画面で [イメージ ファイル] をチェックし、[参照] ボタンをクリックしてください。作成した ISO イメージの パスを指定します。
      [OK] をクリックします。
  3. Windows PE の ISO イメージより起動いただきます。

    イメージがマウントして起動するとき、”Press any key to boot from CD or DVD” のメッセージが表示されるので、キー操作をして起動いただきます。

  4. ‘diskpart’ コマンドを実行します。
  5. ‘list disk’ コマンドを実行し、現在のディスクを確認します。’sel disk (ディスク番号)’ を実行し、ディスクを選択してください。

    – 実行例 –

    DISKPART> list disk
    Disk ###  Status         Size     Free     Dyn  Gpt
    --------  -------------  -------  -------  ---  ---
    Disk 0    Online          238 GB      0 B        *
     
    DISKPART> sel disk 0
     
    Disk 0 is now the selected disk.
  6. ‘list part’ コマンドを実行し、システムパーティションを確認します。’sel part (パーティション番号)’ コマンドを実行し パーティションを選択します。

    – 実行例 –

    DISKPART> list part
    
      Partition ###  Type              Size     Offset
      -------------  ----------------  -------  -------
      Partition 1    Recovery           450 MB  1024 KB
      Partition 2    System             100 MB   451 MB
      Partition 3    Reserved            16 MB   551 MB
      Partition 4    Primary            237 GB   567 MB
      Partition 5    Recovery           873 MB   237 GB
    
    DISKPART> sel part 2
    
    Partition 2 is now the selected partition.
  7. ‘format quick fs=fat32 label=”System”‘ コマンドを実行して、パーティションをフォーマットします。

    – 実行例 –

    DISKPART> format quick fs=fat32 label="System"
     
         100 percent completed
     
       DiskPart successfully formatted the volume.
  8. ‘assign’ コマンドを実行して、フォーマットしたボリュームに割り当てを行います。
    ‘list vol’ コマンドを実行して、システム ボリュームのドライブを確認します。

    – 実行例 (E ドライブと確認できます) –

    DISKPART> assign
     
    DiskPart successfully assigned the drive letter or mount point.
     
    DISKPART> list vol
     
      Volume ###  Ltr  Label         Fs     Type        Size     Status     Info
      ----------  ---  ------------  -----  ----------  -------  ---------  -------
      Volume 0     D   DVD_ROM       UDF    DVD-ROM      267 MB  Healthy
      Volume 1     C   Windows       NTFS   Partition    237 GB  Healthy
      Volume 2                       RAW    Partition    450 MB  Healthy    Hidden
      Volume 3     E   SYSTEM        FAT32  Partition    100 MB  Healthy    Hidden
      Volume 4                       RAW    Partition    873 MB  Healthy    Hidden
  9. ‘exit’ コマンドで diskpart の編集を終了します。

    – 実行例 –

    DISKPART> exit
    
    Leaving DiskPart...
  10. ‘bcdboot (Windows のドライブレター)\windows /s (システムのドライブ レター):’ でブート ファイルを作成します。

    – 実行例 –

    X:\windows\system32>Bcdboot c:\windows /s e:
    Boot files successfully created.
  11. ‘wpeutil shutdown’ コマンドを実行して編集作業を終了します。
  12. ISO イメージをアンマウントし、そのまま起動のご確認をお願いいたします。

起動までの手順は以上です。

本記事が皆様の運用の一助となりましたら誠に幸いです。
本記事におきましては予告なく内容を変更させていただくことがあります。今後、情報のアップデートがあれば、本記事にて引き続き情報を提供いたします。

参考技術情報

事象が発生している環境に対して直接デバッグ調査が必要となる場合や、調査結果に基づいた切り分け操作を弊社サポート サービス側で動作確認するような支援においても Disk2VHD は使われております。

Sysinternals Software License Terms
Disk2VHD ツールの利用やサポートは Sysinternals ソフトウェアのライセンス規約に準拠いたします。あらかじめご確認ください。

Diskpart Scripts and Examples
Diskpart コマンドの利用方法は上記を参考にしてください。

Disk2VHD ツールを利用した P2V 化について
OS が起動していない(オフライン)状態での Disk2VHD の利用方法は上記を参考にしてください。

最新の Windows 10 のインストールのトラブルシューティング … 一般的な対処策

$
0
0

本記事の最新版をフォーラムにて紹介しております。
記事の改訂が含まれる場合がございますので、フォーラムの情報を参照してください。
フォーラムへのリンク


こんにちは、Windows プラットフォームサポート Deployment/Setup チームの宮崎です。

2020 年 1 月 14 日に Windows 7 は延長サポートの期間終了を迎え、OS のアップグレードが必要となります。また、Windows 10 では半年に一度、機能更新プログラム(メジャーバージョンの更新を伴うプログラム)が提供され定期的に更新を行う必要がございます。

このような更新は OS が一時的に更新作業のみを行い他のプロセスが動作しないフェイズがあるため、何等かのトラブルによって更新できない場合、残存するログからでは特定できない内部処理(何等かのサードパーティー製品によりアクセスがブロックされる等)で失敗しているケースや、他のトラブル調査などで用いるような採取ツールを用いた再現時の調査を行うことが難しいことから、事前の切り分けが非常に重要となります。

本記事では、このような更新作業において有効な解決方法をお伝えします。

インストール メディア (ISO イメージ) での事象再現の確認

インストール メディア (ISO イメージ) をお使いいただいてウィザードに従って更新を行うことで、ダウンロードに関連する問題かどうかを切り分けることができます。また、SCCM 等の管理スイートを用いずにスタンドアロンに検証することで、実際にウィザードの中で直面するエラー画面・エラーコードを参考に原因の分類が可能でございます。

ISO のイメージは以下の入手先がございます。

– “Windows 10 のダウンロード” の URL

  • MediaCreationTool を利用することで最新の OS のイメージを入手いただけます。
  • 入手できるバージョンは限られます。過去のバージョンは入手できません。
  • 本イメージには Enterprise のエディションは含まれておりません。

– Volume Licensing Service Center

  • ボリュームライセンス契約をお持ちのお客様のみご利用いただけます。イメージの入手手順はボリュームライセンス窓口までご確認ください。

Visual Studio サブスクリプションの専用サイト

  • Visual Studio サブスクリプション (旧 MSDN サブスクリプション) 契約をお持ちのお客様のみご利用いただけます。
  • 検証目的の利用に限定されます。

DISM またはシステム更新準備ツール、SFC、CHKDSK の実行

利用しているシステム、ディスク上に何等かの不整合がある場合、修復系のツールを組み合わせて実施することで解決することがございます。いずれも修繕を目的としており、ご実施いただきやすい内容です。

  1. DISM またはシステム更新準備ツールを実行いただきます。Windows 7 の場合は KB947821 よりパッケージを入手し実行してください。Windows 7 以降の OS では管理者権限のコマンドプロンプトで “DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth” コマンドを入力し、Enter キーを押します。実行結果を確認いただきます。
  2. 管理者権限のコマンドプロンプトで “sfc /scannow” コマンドを入力し、Enter キーを押します。実行結果を確認いただきます。
  3. 管理者権限のコマンドプロンプトで修復オプション (/f) を付与した “CHKDSK C: /F” コマンドを入力し、Enter キーを押します。次回再起動時にスケジュールするかどうかの設問が表示されましたら、Y (Yes) を入力します。手動でシステムの再起動を行うと、システム起動時に CHKDSK が実行されます。

技術情報

サードパーティー製品のバージョンの更新・無効化・アンインストール

お使いいただいているサードパーティー製品によって更新に失敗することがございますが、大きく 2 つの問題に分類されます。いずれも、切り分けとして有用な方法は、サードパーティー製品のバージョンの更新・無効化・アンインストールとなります。

フィルター ドライバーの動作によるエラー

更新作業は OS のシステム ファイルの幅広い変更を伴う処理の特性上、サードパーティー製品のフィルタードライバー (OS の処理に介入するモジュール) が意図しないブロック処理をしてしまいエラーに至ることがございます。このような状況を切り分けるためには通常、サードパーティー製品をアンインストールし、完全にモジュールを取り除いた上で切り分けていただくことが最も適切な対応となります。しかし、運用上、アンインストールでの切り分けが難しい環境においてはサードパーティー製品の関連サービスを無効化することで、事象が回避できる場合がございます。あくまでも緩和策となりますがご検討の一助としてください。

サードパーティー製品のアンインストール対応については、関連記事 Windows 製品の更新プログラム (KB) のインストールの失敗 … よくある質問 をあわせて参照ください。

バージョン互換性によるエラー

Windows 10 はお使いいただいてるサードパーティー製品のバージョンとの互換性を重要視しております。互換性の情報については Ready for Windows を通じて紹介しておりますが、実際の更新処理においても、ご利用環境のサードパーティー製品のバージョンが更新されていない場合 Windows 10 の仕組みとして更新処理を中断するように動作します。インストール メディアのウィザードで更新する際に互換性の問題が確認できますので、サードパーティー製品のバージョンの更新・無効化・アンインストールを実施いただくことで事象が改善されないかご確認ください。
互換性の対応状況については、サードパーティー製品の公開情報もあわせてご確認ください。

ハードウェア観点での対応

お使いいただいているデバイスに紐づくファームウェア (BIOS) や各種ドライバーのアップデートを行うことや追加されている外部デバイスの取り外しを行うことで、事象の改善に至ることがございます。具体的なアップデート方法や取り外し方法については、各種製品のお問合せ窓口までご確認ください。

– 補足

過去のお問合せ実績では BIOS 上の問題のためメモリの書き込みが制限され、運用環境はすべて同様のマシンの種類であるにもかかわらず一部のマシンのみ更新に失敗するケースをお寄せいただきました。問題の症状が発生した後では、オペレーティング システム上のログからでは技術的に原因の特定が困難であり、BIOS のアップデートの対応にて収束に至りました。このような特殊なシナリオが実際にございますため、弊社ではハードウェア関連のモジュールの更新対応をあわせて推奨いたしております。

Disk2VHD を用いた仮想環境での事象再現の確認

ハードウェアに依存した問題かどうかを切り分けるために、物理環境を P2V 化して仮想環境で動作確認をすることができます。
仮想環境で確認するための手順は Disk2vhd UEFI のブート手順 を参照いただくことで、ユーザー様自身でも実施可能です。
また、仮想環境に再現環境を構築することで、サードパーティー製品のアンインストールなどの
環境に大きな変更を伴う作業も本番環境に影響なく実施可能となります。

技術情報

ログ分析

最新の Windows 10 のインストールのトラブルシューティング … ログ分析の進め方を参照してください。

本記事が皆様の運用の一助となりましたら誠に幸いです。
本記事におきましては予告なく内容を変更させていただくことがあります。今後、情報のアップデートがあれば、本記事にて引き続き情報を提供いたします。

全般的な技術情報

Windows 10 のアップグレードとインストールに関するエラーのヘルプ
全般的な解決方法を紹介しています

Resolve Windows 10 upgrade errors : Technical information for IT Pros
ITPro 向けの Windows 10 のインストール トラブルを解決するエラーコードやログ ファイル等を紹介しています。
本記事は Quick fixes の情報を実際のお問合せ傾向に基づき、改めてご紹介としております。
なお、弊社にお問合せいただく際には、必要なログ採取などは事象にあわせて改めてご案内しております。

Windows Setup Command-Line Options
Setup.exe をコマンドラインで利用する際のオプションを紹介しています

最新の Windows 10 のインストールのトラブルシューティング … ログ分析の進め方

$
0
0

本記事の最新版をフォーラムにて紹介しております。
記事の改訂が含まれる場合がございますので、フォーラムの情報を参照してください。
フォーラムへのリンク


こんにちは、Windows プラットフォームサポート Deployment/Setup チームの宮崎です。

“最新の Windows 10 のインストールのトラブルシューティング … 一般的な対処策” にてアップグレード・機能更新プログラムのインストール時の対処策の概要をお伝えしましたが、手順や事象の規模によっては運用環境で実施することが難しくログの分析によって事象の特定を進められたい場合がございます。そのため弊社で確認している確認方法についてご紹介いたします。

各ログにてエラーコードやエラー時のログの様子をご紹介しておりますが、必ずしもログから原因を特定しかねる場合もございます。
切り分けを前提とした対処策の検討についても引き続き検討いただきながら、本情報を参考にしてください。

SetupDiag ツール

SetupDiag は Windows 10 のインストール(アップグレード)の分析調査を自動で行うツールで、弊社にお問合せいただいたお客様にも実施をお勧めしています。出力される SetupDiagResults.log から分析結果を確認できます。

出力例 1. アプリケーションの互換性

以下の出力例はアプリケーションの互換性による失敗です

Matching Profile found: CompatBlockedApplicationAutoUninstall - BEBA5BC6-6150-413E-8ACE-5E1EC8D34DD5
System Information:
	Machine Name = ********
	Manufacturer = ********
	Model = ********
	HostOSArchitecture = ********
	FirmwareType = ********
	BiosReleaseDate = ********
	BiosVendor = ********
	BiosVersion = ********
	HostOSVersion = ********
	HostOSBuildString = ********
	TargetOSBuildString = ********
	HostOSLanguageId = ********
	HostOSEdition = ********
	RegisteredAV = <複数のサードパーティー製品のプロダクト名称>
	FilterDrivers = 
	UpgradeStartTime = ********
	UpgradeEndTime = ********
	UpgradeElapsedTime = ********
	CV = ********
	ReportId = 

Warning: Found Application Hard Block for: "<サードパーティー製品のプロダクト名称>".
You must uninstall "<サードパーティー製品のプロダクト名称>" before continuing with the installation/update.

警告のテキストから、互換性の対象となるサードパーティー製品が確認いただけます。

出力例 2. 0x8007007B-0x50015

以下の出力例はダウンレベル (再起動前の OS にログオンし操作ができている状態)時点でのエラーで Update Boot Code (ブート情報の更新) 処理による失敗です。

Matching Profile found: FindDownlevelFailure - 716334B7-F46A-4BAA-94F2-3E31BC9EFA55
System Information:
	Machine Name = ********
	Manufacturer = ********
	Model = ********
	HostOSArchitecture = ********
	FirmwareType = ********
	BiosReleaseDate = ********
	BiosVendor = ********
	BiosVersion = ********
	HostOSVersion = ********
	HostOSBuildString = ********
	TargetOSBuildString = ********
	HostOSLanguageId = ********
	HostOSEdition = ********
	RegisteredAV = <複数のサードパーティー製品のプロダクト名称>
	FilterDrivers = <複数のサードパーティー製品のフィルタードライバー名称>
	UpgradeStartTime = ********
	FinalizeStartTime = ********
	UpgradeEndTime = ********
	UpgradeElapsedTime = ********
	CV = ********
	ReportId = ********

Error: SetupDiag reports down-level failure found.
Failure Data: Last Setup Phase = Finalize Last Setup Operation = Update Boot Code Error = 0x8007007B-0x50015
LogEntry: ****-**-** **:**:**, Error                 SP     CUpdateBootCode::DoExecute: An error occurred while servicing the boot files from [C:\$WINDOWS.~BT\Sources\Boot]. Error: 0x8007007B[gle=0x0000007b]

Refer to https://docs.microsoft.com/en-us/windows/desktop/Debug/system-error-codes for error information.

本事例はお客様の切り分けにより FilterDrivers に表示されたモジュールを含むサードパーティー製品をアンインストールすることで事象が解決できることを確認いたしました。ログ ファイルから必ずしも特定が困難な場合がございますので、切り分けの実施も弊社では提案いたしております。

モジュール名から製品の開発元を特定する場合、モジュール名のプロパティ情報などを参照してください。
モジュールによっては、弊社の技術情報 Allocated Altitudes やシステム情報 (msinfo32) から開発元を確認することが可能です。あわせてご参考にしてください。

– Windows 7 での利用について

Windows 7 から windows 10 へのアップグレードにおいてトラブルシューティングのため SetupDiag ツールを利用する場合、.NET Framework 4.6 をインストールする必要があります。また、実行時にプログラム互換性アシスタントが表示される場合がございますが、[このプログラムは正しくインストールされました] をクリックし、ツールの実行をそのまま進めてください。

C:\Windows\Logs\MoSetup\BlueBox.log

ダウンレベルでの setup.exe の実行結果を確認できます。以下は空き容量の不足 [MOSETUP_E_INSTALLDISKSPACE_BLOCK (0xC190020E)] で失敗するときのログの例です。

****-**-** **:**:**: Creating path: [C:\$WINDOWS.~BT\Sources]...
****-**-** **:**:**: Launching process: [C:\$WINDOWS.~BT\Sources\SetupHost.exe] with command-line [/Install /Media /Quiet  /InstallFile "D:\Sources\Install.wim" "/auto" "upgrade" "/dynamicupdate" "disable" /MediaPath "D:"] in Session: [-1]
****-**-** **:**:**: Launching: [C:\$WINDOWS.~BT\Sources\SetupHost.exe] [/Install /Media /Quiet  /InstallFile "D:\Sources\Install.wim" "/auto" "upgrade" "/dynamicupdate" "disable" /MediaPath "D:"] from []!
****-**-** **:**:**: Waiting for process events...
****-**-** **:**:**: Process exit code: [0xC190020E]
****-**-** **:**:**: LaunchProcessInSession: Error = 0xC190020E

C:\$Windows.~BT\Sources\Rollback\setupact.log

ロールバックが発生した際の返り値を確認することができます。以下のログでは 0xc1900101-0x20017 と確認できます。

****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  DlpTask: Transport not set. Skipping download phase.
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  DlpTask: Executing Actions...
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  Action execution thread timeout period: [1000 ms]
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  InitializeRoutine: MOSETUP_ACTION_IMAGE_EXIT
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  ImageExit: Initializing SetupResult: [0xc1900101]
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  ImageExit: Initializing Extended:    [0x20017]
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  ImageExit: Initializing Scenario:    [1]
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  ImageExit: Initializing Mode:        [5]
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  ImageExit: Initializing Target:      [C]
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  ImageExit: Initializing SQM:         [FALSE]
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  ImageExit: Initializing PostReboot:  [TRUE]
****-**-** **:**:**, Info                  MOUPG  ProgressHandlerAction: Sending initial progress message for action [0].

エラーコードの確認方法は アップグレード エラー コード を参照してください。

なお、エラーコードはあくまでも失敗時のフェーズ・操作内容を示しているまでとなるため、
エラーコードから直接原因の特定が難しい場合があり切り分けが必要となることがございます。

C:\$WINDOWS.~BT\Sources\Panther\ScanResult.xml

BlueBox.log より以下のような互換性のエラーであることがわかっている場合、C:\$WINDOWS.~BT\Sources\Panther\ScanResult.xml を参照することで、互換性のエラーに至った製品名を確認可能です。

0XC1900208 (MOSETUP_E_COMPAT_INSTALLREQ_BLOCK)
0XC1900209 (MOSETUP_E_COMPAT_INSTALLREQ_CANCEL)

以下は実際に互換性のエラーが発生したときの ScanResult.xml の例として抜粋します。

<Programs>
	<Program Name="<サードパーティー製品のプロダクト名称>" Id="" IconId="<サードパーティー製品 ID>">
		<CompatibilityInfo BlockingType="Hard" StatusDetail="UpgradeBlock"/>
		<Action Name="ManualUninstall" DisplayStyle="Text" ResolveState="NotRun"/>
	</Program>
</Programs>

このとき、C:\$WINDOWS.~BT\Sources\Panther\***_APPRAISER_HumanReadable.xml ファイルを参照することで、互換性のエラーに至ったファイル パスが確認できます。以下は ***_APPRAISER_HumanReadable.xml の例を抜粋します。

<PropertyList Type="Inventory">
  <Property Name="AssetType" Value="File" />
  <Property Name="BinFileVersion" Value="****" />
  <Property Name="BinaryType" Value="****" />
  <Property Name="FileId" Value="****" />
  <Property Name="LongPathHash" Value="<サードパーティー製品 ID>" />
  <Property Name="LowerCaseLongPath" Value="<サードパーティー製品のモジュールのパス>" />
  <Property Name="ProgramId" Value="****" />
  <Property Name="Size" Value="****" />
</PropertyList>

互換性のエラーが生じる場合、サードパーティー製品のアンインストール対応などが必要となりますが、実際のモジュールの検出状況については上記の手順にて LowerCaseLongPath よりご確認ください。

本記事が皆様の運用の一助となりましたら誠に幸いです。
本記事におきましては予告なく内容を変更させていただくことがあります。今後、情報のアップデートがあれば、本記事にて引き続き情報を提供いたします。


最新の Windows 10 のインストール、トラブルシューティングの進め方

$
0
0

本記事の最新版をフォーラムにて紹介しております。
記事の改訂が含まれる場合がございますので、フォーラムの情報を参照してください。
フォーラムへのリンク


こんにちは、Windows プラットフォームサポート Setup/Deployment チームの宮崎です。

2020 年 1 月 14 日 の Windows 7 の延長サポートの期間の終了や、Windows 10 の WaaS (Windows as a Service) のコンセプトに基づいた半年に一度の機能更新プログラムの適用に伴い、最新の Windows 10 をインストールする対応が重要となります。
しかし、マシンによっては、何等かのトラブルのため更新が完了しない状況に至る場合がございます。

本記事では、このようなトラブル解決をできるようにするための情報を紹介します。

各記事のご紹介

一般的な対処策

この事象に至ったときに、まず実施いただく手順を紹介いたします。

https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2019/03/15/windows-10-upgrade-troubleshooting/

ログ分析の進め方

この事象に至ったときのログの分析方法の概略について紹介しています。

https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2019/03/15/windows-10-upgrade-log-analysis/

関連記事

Windows 製品の更新失敗時の進め方

アップグレード・機能更新プログラムの適用による操作にて弊社にお問合せいただく質問は、
OS の更新プログラムの適用に関しての質問と共通する部分がございます。
“Windows 製品の更新失敗時の進め方”
もあわせてご参考にしてください。

Ask CORE Blog 終了のお知らせ。

$
0
0

こんにちは、Windows プラットフォーム サポートチームです。

2019 年 3 月をもちまして、弊社システム刷新の都合により、本 Blog を終了いたします。

今後の Windows プラットフォーム サポートチームからの情報発信は、以下のフォーラムにて行ってまいります。

Japan Windows Commercial Support チーム フォーラム

https://social.technet.microsoft.com/Forums/ja-JP/home?forum=Wcsupportja

フォーラムの運用については、以下のお知らせをご一読ください。本ブログの過去の記事もフォーラムへの移行を進めております。

【お知らせ】Japan Windows Commercial Support フォーラムについて

https://social.technet.microsoft.com/Forums/ja-JP/5a1b35b1-81a2-4bcc-9b68-5ac77a051996/123041236230693124251237912305japan-windows-commercial-support?forum=Wcsupportja

これまで、多くのお客様にご覧いただき、誠にありがとうございました。

読者の皆様のビジネスに多少なりとも貢献できておりましたら幸甚です。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。





Latest Images