こんにちは。
Windows プラットフォーム サポートの横山です。
本日は、[Hyper-V マネージャー] を利用した操作に関するログを取得する方法についてお伝えいたします。
[Hyper-V マネージャー] の処理詳細を確認するためのトレースとして Hyper-V UI トレースが実装されております。本トレースでは、[Hyper-V マネージャー] からの仮想マシンの作成 / 起動失敗や仮想マシンの一覧が表示されない現象に関するログを確認することができます。更には、仮想マシン接続 (vmconnect.exe) に関するログも取得できるため、仮想マシン接続が行えない場合にも有効なトレースです。本トレースは既定では有効化されておらず、VMClientTrace.config というファイルを作成する必要がございます。有効化の手順は以下の通りです。
1. "%appdata%\Microsoft\Windows\Hyper-V\Client\1.0\" のパス配下に"VMClientTrace.config" という名前の空ファイルを配置します。
※ 拡張子を表示した状態でファイル名を設定してください。
2. 作成した VMClientTrace.config ファイルをテキスト エディタで開き、以下の内容を記述して保存します。
※ Windows Server 2008 / 2008 R2 と Windows Server 2012 / 2012 R2 (Windows 8 / 8.1) で異なるため、それぞれを記載いたします。
// Windows Server 2008 / 2008 R2
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<configuration>
<Microsoft.Virtualization.Client.TraceConfigurationOptions>
<setting name="TraceTagFormat" type="System.Int32">
<value>3</value>
</setting>
<setting name="BrowserTraceLevel" type="System.Int32">
<value>6</value>
</setting>
<setting name="VMConnectTraceLevel" type="System.Int32">
<value>6</value>
</setting>
<setting name="InspectVhdTraceLevel" type="System.Int32">
<value>6</value>
</setting>
</Microsoft.Virtualization.Client.TraceConfigurationOptions>
</configuration>
// Windows Server 2012 / 2012 R2
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<configuration>
<Microsoft.Virtualization.Client.TraceConfigurationOptions>
<setting name="TraceTagFormat" type="System.Int32">
<value>3</value>
</setting>
<setting name="BrowserTraceLevel" type="System.Int32">
<value>127</value>
</setting>
<setting name="VMConnectTraceLevel" type="System.Int32">
<value>127</value>
</setting>
<setting name="InspectVhdTraceLevel" type="System.Int32">
<value>6</value>
</setting>
</Microsoft.Virtualization.Client.TraceConfigurationOptions>
</configuration>
3. [Hyper-V マネージャー] の再起動後、トレースが開始されますので、調査対象の現象を再現させます。
※ 仮想マシン接続の場合は、仮想マシン接続 (vmconnect.ext) を再起動します。
4. [Hyper-V マネージャー] を終了し、ログの書き込みを完了させます。
※ 仮想マシン接続の場合は、仮想マシン接続 (vmconnect.ext) を終了します。
5. ログ ファイルは %temp% もしくは %userprofile%\AppData\Local\Temp\ に保存されます。
※ [Hyper-V マネージャー] の操作に関するログは"VMBrowser_Trace_日時.log" として保存され、仮想マシン接続に関するログは"VMConnect_Trace_日時.log" として保存されます。
ログの出力を停止する場合は作成した VMClientTrace.config のリネームを行うか、削除してください。