通常 Azure 環境のテンプレートから作成された OS 環境には、既定で KMS のセットアップ キーがインストールされており、KMS 認証というライセンス認証の仕組みを使用しています。
この KMS 認証を使用する場合、Azure 環境上に用意されている KMS ホスト (kms.core.windows.net) に対して自動認証および自動認証の更新を行うようになっています。
しかし 2015/12/08 以前に Azure に用意されている Windows Server 2012 R2 のテンプレートから作成された環境において、上記の KMS のセットアップ キーではなく、AVMA キーというプロダクト キーがインストールされていることによって、KMS ホストによるライセンス認証が正常に行えず、認証されない旨のメッセージが表示される可能性がございます。
Azure 環境に展開される Windows Server 2012 R2 のライセンス認証が正常に行えない場合、まず以下のコマンドで KMS セットアップ キーが正しくインストールされているかどうかをご確認ください。
cscript %WinDir%\system32\slmgr.vbs /dlv
AVMA キーがインストールされている場合:
"説明" 欄に "VIRTUAL_MACHINE_ACTIVATION channel" と表示されます。
KMS セットアップ キーがインストールされている場合:
"説明" 欄に "VOLUME_KMSCLIENT channel" と表示されます
確認の結果、"VIRTUAL_MACHINE_ACTIVATION channel" と表示されている場合、以下のコマンドで KMS 認証に切り替えていただき、認証が正常に行えるかどうかをご確認ください。
・KMS 認証に切り替えるコマンド (管理者として実行する必要がございます)
<Windows Server 2012 R2 Datacenter の場合>
cscript %WinDir%\system32\slmgr.vbs /ipk W3GGN-FT8W3-Y4M27-J84CP-Q3VJ9
<Windows Server 2012 R2 Standard の場合>
cscript %WinDir%\system32\slmgr.vbs /ipk D2N9P-3P6X9-2R39C-7RTCD-MDVJX
<Windows Server 2012 R2 Essentials の場合>
cscript %WinDir%\system32\slmgr.vbs /ipk KNC87-3J2TX-XB4WP-VCPJV-M4FWM
・ライセンス認証が正常に行えるかどうかの確認コマンド
cscript %WinDir%\system32\slmgr.vbs /ato
※正常に認証が行えた場合、認証された旨のメッセージが表示されます。
上述の AVMA キーがインストールされてしまう問題は既に修正されており、2015/12/08 以降に Azure 上のテンプレートから作成された環境には既定で KMS セットアップ キーがインストールされます。
このため、2015/12/08 以降に作成された Windows Server 2012 R2 環境ではについて本事象は発生いたしません。