こんにちは、Windows プラットフォーム サポートの頂です。
Windows 10 が公開されてから、早半年が経過しました。また、初のメジャー アップデートである Windows 10 version 1511 が公開されてからも、3ヶ月が経過いたしました。
Windows 10 ご活用いただけておりますでしょうか ?
今回は、Windows 10 Enterprise をご利用頂いている環境で、Windows Server Update Services (WSUS) は利用していない場合の Windows 10 version 1511 へのアップグレードについてお話したいと思います。
Windows 10 Enterprise については、多くの企業の皆様にご利用頂いておりますが、企業内にご利用頂くにあたって、Windows 10 Pro などと若干 Windows 10 version 1511 へのアップグレード手順に違いがございます。
Windows 10 Pro の場合
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Windows Update サイトで検出され、ユーザー操作によってアップグレードすることが出来ます。
Windows 10 Enterprise の場合
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ライセンスの認証形式によって、Windows Update を開いたときの Windows 10 version 1511 に検出動作に以下の様な差異があります。
Key Management Service (以下 KMS) 認証環境の場合: Windows 10 version 1511 が検出されません。
Multiple Activation Key (以下 MAK) 認証環境の場合: Windows 10 version 1511 が検出されます。
これは、ライセンスを一括管理されている環境 (KMS) で Windows 10 をご利用頂くにあたり、ユーザー意思のみで Windows 10 version 1511 へのアップデートが行うことができてしまうのは、ライセンスを管理頂く上で好ましくないと考えた設定となります。
ただし、企業様によってライセンスは一括管理されるが、Windows の更新などは各環境で対応される場合もありますため、KMS 環境でも Windows Update から Windows 10 version 1511 へ更新することができるようにする設定についてご紹介いたします。
KMS 環境下のWindows 10 Enterprise クライアントに対して、以下レジストリ設定を行って頂くことで、Windows Update で Windows 10 version 1511 が検出されるようになります。
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キー : HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\WindowsUpdate\OSUpgrade
名前 : AllowKMSUpgrade
種類 : REG_DWORD
値 : 1
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このレジストリをコマンドで適用する場合には以下の reg から /f までのコマンドを、管理者権限で実行ください。
reg add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\WindowsUpdate\OSUpgrade /f /v AllowKMSUpgrade /t REG_DWORD /d 1
<参考情報>
Windows 10 Enterprise: will a non-domain computer running version 10240 — ever get build “1511” (version 10586) via Windows Update?
https://social.technet.microsoft.com/Forums/ja-JP/b3d02663-59a1-42a7-aa6a-7dfa906832b6/windows-10-enterprise-will-a-nondomain-computer-running-version-10240-ever-get-build-1511?forum=win10itprosetup
これからも、Windows 10 をよろしくお願いいたします。