こんにちは。Windows サポートの丸山です。
今回は、Windows Server 2016 環境にて共有フォルダーのサブフォルダーを削除、または移動すると、その上位フォルダーのアクセス権が一部削除されてしまう事象について、ご紹介させていただきます。
■ 発生する事象について
Windows Server 2016 環境にて共有フォルダーのサブフォルダーを削除、または移動すると、その上位フォルダーのアクセス権が一部削除されることがあります。
例えば、以下のように、共有フォルダーとなる C:\SHARE 配下の SUB フォルダーを削除しますと、上位フォルダーのアクセス権の一部が削除されることがあります。
現在のところ、削除されるアクセス権には、以下のような特徴があることがわかっています。
(1) 共有されているローカル フォルダーの配下である
(2) 上位のフォルダーに継承が “なし” のアクセス権が付与されている
(3) 当該アクセス権には、既定の “読み取りと実行”、または “変更” 権限のみが付与されている
(4) 当該アクセス権は、上位のフォルダーから見た子のファイル、フォルダーには付与されていない
(5) エクスプローラーを用いて、フォルダーの削除、または移動を行っている
また、本事象は Windows Server 2016 環境のほか、バージョン 1511 以降の Windows 10 でも発生することが確認されております。
Windows 8.1 以前のクライアント OS や、Windows Server 2012 R2 以前のサーバー OS では発生しません。
■ 確認されている抑止策について
本事象を回避いただくには、共有フォルダーを操作するときにローカル フォルダーとしてアクセスせず、ネットワーク共有フォルダーとしてアクセスすることで抑止可能でございます。
前述の条件に合致するようなアクセス権が運用されております場合には、ご不便をおかけしますが、回避策による運用を検討ください。
また、本事象につきましては、弊社製品開発部門と連絡を取り、根本的な問題解決に向けた検討を進めております。
状況に進展がありましたら、本 BLOG の更新にてご報告させていただきます。
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丸山 健一 (マルヤマ ケンイチ)
Windows プラットフォームサポート担当
日本マイクロソフト株式会社